
から揚げやテリヤキチキン、焼き鳥など普段の料理でもよく使う鶏肉。でも食べてみたら生焼け…でも食べてしまった。という経験はありますよね。
実は鶏肉は火が通っていない生焼けの状態で食べてしまうと、食中毒を引き起こす危険性がありまるので、しっかり焼けたという判断方法が知りたいですよね!
また、鶏肉が生焼けだった時の再加熱はレンジアップがおすすめですが、時間はどれくらいがいいのでしょうか。

鶏肉の生焼けの再加熱はレンジでどれくらいがベスト?
生焼け状態で鶏肉を食べた時に食中毒を引き起こす菌のカンピロバクターは熱に弱い菌です。肉の中心部が75度で1分間加熱すると死滅しますので、しっかり鶏肉の中まで火を通すことが出来れば食中毒になる可能性も防ぐことができます。
生焼けの鶏肉を再度加熱して中まで火を通すには、揚げる・焼く・煮るの手段がありますが、どれも表面から火を入れることになります。
そこでおすすめなのが、レンジ加熱です。レンジでの加熱だと鶏肉の表面&内部の両方を同時に加熱する事ができるので、生焼けを防ぐことができます。
レンジ加熱は電磁波の作用で食品の水分を振動させてその摩擦熱の力で加熱させています。なので、水分を含んでいる食品であれば表面も内側も同時に加熱できますし、加熱のムラを防ぐことが可能なのです。
レンジで再加熱の際は、20秒ごとに確認が◎
生焼けの鶏肉をレンジで再加熱する時の時間ですが、鶏肉の厚さや生焼け具合・お使いの電子レンジのワット数によっても大きく異なってくるので、一概に「◎秒レンジで加熱しましょう」とは言えないのですが、目安としては600ワットで20秒ごとに加熱していくのがおすすめです。
20秒ごとに確認することで、逆に火を通しすぎて鶏肉が固くなってしまうことを防ぐことが出来ますよ。
だいたいの生焼けは1分未満のレンジ加熱で火が通るので、面倒でも20秒ごとに鶏肉の様子を確認するようにんしてみてくださいね。
鶏肉が生焼けの判断方法!
鶏肉が生焼けだと気づかずに食べてしまった!または、家族に出した料理が火が通っていない生焼けだった!子どもが食べてしまった!など不安になったことはありませんか?
料理を口にする前に鶏肉が生焼けであることが分かれば、食べずに済むことが出来ますよね。
鶏肉が生焼け状態であるかどうかの判断方法は3つあります。できれば食べてしまう前に確認しておきたいですね。
1.鶏肉の生焼けを断面の色をチェックして判断する
一つ目は、鶏肉が生焼け状態かどうかを判断するポイントとして“断面の色”で判断することです。
例えばから揚げを作った時などは、衣で外見では分からないものです。
レシピ通りの時間揚げたから大丈夫だと思って食卓に出してしまっても肉の大きさや厚みによって火が通っていない状態で、中まで火が通っていないことも結構あります。
1つだけ切ってみて、断面の色を確認してみましょう。
- 外側近くの部分の鶏肉の色と中心部分の鶏肉の色が異なっている
- 中心部分の鶏肉の色がピンク色になっている生焼けの場合、鶏肉の中心部分がピンク色になっています。
ちゃんと焼けている場合はツヤがなくなって、白っぽく色が変化しますので、焼けた肉を切ってみて断面の色をチェックしてみましょう。
脊髄液は加熱しても赤い
時々断面に赤い部分がある時があります。それは、骨付きの鶏肉を加熱した時、骨の穴などから染み出てくる脊髄液です。
脊髄液とは血液をつくるもとになるものなので、赤い色をしています。血液よりも変色しにくく、十分に加熱していたとしても赤色が残ってしまうのです。
この脊髄液は食べても問題なしです。実はコラーゲンや旨味が含まれており、美味しさがアップします。
2.鶏肉の生焼けを竹ぐしを使って中心温度をチェックして判断する
二つ目は、鶏肉が生焼け状態かどうかを判断するポイントとして竹ぐしを使って“中心温度をチェック”して判断することです。
鶏肉を切らずに温度を確認できる方法になります。竹ぐしで刺してみると弾力も判断基準になりますが、中の温度を確認するのが火が通っていないかを確認する時に有効です。
【手順】
- 調理した鶏肉の一番厚いところに竹ぐしを刺す
- 5秒~10秒くらいたったら竹ぐしを抜く
- 竹ぐしが温まっているかを確認する
中心温度計を持っている家庭は少ないですよね。その場合は上記の手順で中心温度をチェックすると判断できます。
中心温度をチェックするには、温まっている竹ぐしを手の甲に当てて、お風呂の温度より少し温かいと感じれば、中まで火が通っていることになります。
3:鶏肉の生焼けを竹ぐしを使って肉汁の色をチェックして判断する
三つ目は、鶏肉の生焼け状態を判断するポイントとして竹ぐしを使って“肉汁の色をチェック”して判断することも有効です。
手順としては二つ目の判断方法と似ています。ハンバーグなどもこの方法をよく使いますが、奥まで竹ぐしをさし、ぎゅっと押してみるとじゅわっと肉汁がでてきますので色に注目してみてくださいね。
【手順】
- 焼いた鶏肉の一番厚いところに竹ぐしを刺す
- 5秒くらいたったら竹ぐしを抜く
- 鶏肉を少し押さえて肉汁の色を見る。
- 透明の場合→十分に加熱ができている。
- ピンク色の場合→火が通っていない生焼け状態なので再加熱が必要になる。
薄いところは火が通りやすいのは当然です。正確に判断する為には、竹ぐしを刺す時に一番厚いところをめがけて刺すことが大切です。
鶏肉の生焼けを食べてしまったら食中毒になるのか?どんな対処法をしたらいいのかについては、以下のページにまとめましたので参考にしてくださいね。
鶏肉の生焼けを食べてしまったら?
鶏肉を生焼け状態で食べてしまうと食中毒になってしまう可能性があります。毎年一万人以上の人が食中毒になったと報告されているようです。
近年では、鶏肉の生焼けによる食中毒の原因菌であるカンピロバクターが原因で食中毒を起こしている件数が年間約2千人を超えているようです。
このカンピロバクターを原因とする食中毒は生焼けの鶏肉を食べた時に起こることが多いと報告されています。
食べてから2~7日間してから胸焼けや吐き気、強い腹痛や下痢や嘔吐、発熱などを引き起こし生焼けの鶏肉を食べることはとても危険なことなのです。
では、生焼けに気付かずにうっかり食べてしまったらどうしたらいいのかと言うと、まず以下の対処法をすることをおすすめします。
生焼けで鶏肉を食べてしまった時の対処法・チェック項目
まず覚えておいて欲しいことは、鶏肉の生焼けを食べてしまったらどうしよう?と焦りますが、すぐに症状はあらわれないのでひとまず落ち着いてくださいね。
そして、以下のこのとを念頭においておきましょう。
- 症状がすぐには出ないのでよく経過観察する
- 食べてしまった日を忘れないようにメモしておく
- 症状が出たら病院へ行く
鶏肉の生焼けでの食中毒のカンピロバクター菌は潜伏期間がとても長いの為、個人差はありますがすぐに症状が出てくるわけではありません。
なので、鶏肉の生焼けを食べてしまったと言って、急いできる対処法はないのです。
もし、食中毒を疑う何かしらの症状が出てきたときには、何を食べたか忘れてしまい、原因特定するのが難しいこともあるので、鶏肉の生焼けを食べたかもしれないと思ったときは、メモしておくといいですね。
そして症状が出たら、病院を受診しましょう。逆に約7日間以内に何もなければ、心配ないことがほとんどです。
鶏肉の生焼けを食べてた時の症状に注意すべきポイント
生焼け状態で鶏肉を食べてしまった時の食中毒の主な症状としては以下の通りです。2~7日間くらいで症状が出てくることが多いようです。
- 胸焼け
- 吐き気
- 強い腹痛
- 下痢
- 嘔吐
- 発熱
症状がひどい人は血便を伴う事もあるので注意が必要です。発症後は1日に10回~20回とトイレに駆け込むくらいの状態になる場合も…。
なるべく早めに病院を受診することをおすすめします。そして遅れて症状がやってくる可能性もあるので、生焼け状態の7鶏肉を食べたかもしれないと思ったら、食べた日を覚えておくようメモすることがおすすめです。
食べる前から体調がすぐれない方や高齢の方、免疫機能が低下している場合もあるので、食中毒を発症しやすいです。小さな子どもさんは大人よりも症状が激しく出る事が多いと言われています。
また妊婦中は通常よりも抵抗力も下がっているので、気になる症状が出てきたときは、すぐに病院を受診しましょう。
まとめ
今回は鶏肉の生焼けの判断方法は?再加熱にはレンジアップがおすすめの理由を紹介しました。
断面の色、中心温度、肉汁の色をチェックして火が通っていないかを判断するといい事がわかりました。
そして鶏肉の生焼けを食べることで引き起こす可能性があるカンピロバクターによる食中毒。食べてしまったときは症状が出たらすぐに病院を受診しましょう。
鶏肉は食べる機会も比較的多い食材です。鶏肉を生焼け状態で食べてしまうと危険なので、生焼けの判断方法をおさえ、おすすめのレンジ加熱でしっかり加熱し、安全で美味しい鶏肉料理を楽しみましょう。