わかめは健康にいい?気になる栄養素やおすすめの食べ方をご紹介!
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みそ汁やサラダの具材として使われることの多いわかめですが、具体的にどのような栄養があって健康にいいのかどうかわからない方も多いでしょう。
本記事ではわかめの栄養素や体への効果、おすすめの食べ方を紹介します。本記事を読めばわかめの栄養や効果がわかり、日々の食卓に取り入れやすくなるのでぜひ参考にしてくださいね。
わかめとは
わかめとは昆布やひじき、もずくなどと同じコンブ目チガイソ科の海藻です。わかめと呼ばれる部分は、一般的に葉の部分をいいます。根本のひだの部分はめかぶ、茎の中心部の部分はくきわかめと呼ばれています。
わかめは沖縄や九州南部を除き、日本各地で広く生産されていますがとくに宮城県や岩手県、徳島県はわかめの生産量が多いです。宮城県と岩手県のわかめは「三陸わかめ」と呼ばれており、徳島県のわかめは「鳴門わかめ」と呼ばれ、それぞれ有名なブランドになっています。
三陸わかめは東北や北海道エリアを中心として生産され、葉の切れ込みが深くサイズも大きいのが特徴です。養殖に適しているため、別のエリアでも生産されるケースが多くなってきています。
鳴門わかめは潮の流れが激しい徳島県北部の海域で育ちます。比較的厳しい環境で育つので茎が短く、歯ごたえもしっかりしているのが特徴です。最近は天然のものが減少傾向にあるといわれています。
流通しているわかめのほとんどは養殖で国産わかめの中で天然物は2%〜5%程とされています。天然物のわかめは貴重で美味しいですが、養殖のわかめも海で波にもまれて育つので美味しさは天然物と負けません。
わかめはカットわかめや乾燥わかめなど1年中食べられるので旬を意識することはないかもしれませんが、2月〜5月にかけてが旬の時期です。冬に種をまいて春に収穫ができます。旬の時期の生わかめは磯の香りが強く、歯ごたえがあるのでおすすめです。
わかめの種類
わかめには以下の3種類があり、加工方法によって種類がわかれます。
- 生わかめ
- 乾燥わかめ
- 塩蔵わかめ
ではそれぞれ説明していきます。
1.生わかめ
生わかめは海から採ってきたそのままの状態のことです。生わかめは元々茶色で、お湯を通すと鮮やかな緑色になります。また磯の香りが強く、弾力やツヤを感じられますが採れた日から3日以内が消費期限とされるため、多くの場合は加工されて市場に流通します。
2.乾燥わかめ
乾燥わかめは生わかめを乾燥させて保存性を高めたものです。市場でよく販売されているものは食べやすい大きさにカットされた乾燥カットわかめで、料理にも使いやすく長期間の保存にも適しています。
乾燥カットわかめを選ぶ際は薄いものより肉厚なものの方が、うま味も強いためおすすめです。肉厚なものは水戻しが必要になりますが、ひと手間加えるとより本格的な味わいが再現できます。
3.塩蔵わかめ
塩蔵わかめは生わかめを湯通しして塩漬けにしたものです。長く保存できるうえに生わかめに近い食感を味わえます。
塩蔵わかめを使用する際は3分〜5分程度水に戻してから使用します。水に長くつけすぎるとやわらかくなりすぎるので注意が必要です。好みのやわらかさになるように時間調整して最後に軽く塩を洗い流し、よく水気を切ってから使いましょう。
カットわかめと生わかめでは栄養成分値は異なる
カットわかめと生わかめは栄養成分値が少し異なります。カットわかめの方が乾燥させることで栄養素が凝縮されるので、生わかめより若干栄養価が高いです。
カットわかめはカルシウムやマグネシウム、ヨウ素や食物繊維が生わかめより多く含まれています。しかしカルシウムなどのミネラルは水で戻す際に溶け出すため栄養価が下がりやすいです。
またビタミンKやカリウムに関してはカットわかめより生わかめの方が多く含まれています。そのほかの栄養素に大きな差はありません。旬の時期はとくに生わかめの栄養価が高くなるので生わかめを味わうとよいでしょう。
わかめに含まれる栄養素
種類が豊富なわかめですが、どのような栄養素が含まれているのでしょうか。わかめ100gに含まれる基本的な栄養素は以下の通りです。
栄養素 | 量 |
---|---|
エネルギー量 | 200kcal |
タンパク質 | 16.7g |
炭水化物 | 47.4g |
脂質 | 1.2g |
ナトリウム | 3900mg |
わかめはご飯やパンなどの主食と比べて栄養素が少ないように思えますが、さまざまな成分が豊富に含まれています。
ここからはその中でも体にうれしいわかめの栄養素について以下の3つについて解説します。
- フコイダン
- アルギン酸カリウム
- フコキサンチン
1.フコイダン
フコイダンとは海藻のネバネバの成分で水溶性食物繊維の一種です。糖尿病や高血圧などの生活習慣病の予防ができることから健康食品の成分として注目されています。
フコイダインは悪玉コレステロールの排出を促進し、糖質の吸収や血糖値の上昇を抑えます。またがん細胞を死滅させる効果があるため、がん予防にも効果的です。
2.アルギン酸カリウム
アルギン酸カリウムとはわかめやこんぶ、ひじきなどの海藻に含まれる水溶性食物繊維の一種です。アルギン酸は海藻の主成分であり天然の食物繊維として知られています。高血圧の原因であるナトリウムを排出し、血圧の上昇を抑えるため高血圧予防ができます。
3.フコキサンチン
フコキサンチンは鮮やかなオレンジ色をした野菜や果物に多い色素です。お湯を通す前の生わかめが茶色なのは、このフコキサンチンと緑色のクロロフィルが混ざりあっているからです。
フコキサンチンは強い抗酸化力の働きで、体内に必要以上に発生した活性酸素の増加を抑えてくれます。活性酸素は増加しすぎると細胞を傷付けてしまい、生活習慣病の原因となるのでわかめを摂取すれば生活習慣病や老化の予防ができます。
わかめに期待できる健康効果
わかめが体へもたらす健康効果にはどのような期待ができるでしょうか。以下の4つを紹介します。
- ダイエット効果
- 生活習慣病の予防
- アンチエイジング効果
- 腸内環境の改善
では、1つずつ解説していきます。
1.ダイエット効果
わかめには食物繊維が豊富に含まれているため、噛み応えがあり満腹感を得やすいです。さらに低カロリーなのでダイエット効果が期待できます。また細胞を活性化させて新陳代謝の向上を促進させるヨウ素も多く含まれているため、脂肪燃焼効果も期待できるでしょう。
2.生活習慣病の予防
わかめに含まれているカリウムやフコイダインは生活習慣病の予防に効果的です。コレステロールを排出して血圧を下げる効果があるため、高血圧の予防ができます。
また余分な塩分も排出してくれるので、動脈硬化の予防になったりフコイダインの血糖値を下げたりして糖尿病の予防ができます。
3.アンチエイジング効果
わかめに含まれているヨウ素はミネラルの一種で甲状腺ホルモンの成分になります。肌が乾燥する原因の1つは甲状腺ホルモンが不足することです。
わかめを摂取すれば甲状腺ホルモンの働きで体の成長を促進し、肌や髪に潤いやツヤを与えてくれます。またわかめに含まれるカリウムは体内の余分な塩分を排出してくれるためむくみの解消にも効果的です。
4.腸内環境の改善
わかめに含まれるカリウムやカルシウムは腸内環境を改善してくれます。カルシウムを摂取すると腸内で善玉菌が増え、悪玉菌を減らすので腸内環境を整えます。カリウムは腸の動きを活発にしてくれるため便秘解消効果が期待できますよ。
食べすぎるとどうなる?
わかめには体の健康に効果的なうれしい栄養が多く含まれている一方で、食べすぎは体によくありません。わかめに含まれているヨウ素を過剰に摂取すると、甲状腺機能低下症や甲状腺がんになる可能性があるため注意しましょう。
18歳以上の1日あたりのヨウ素推奨量は厚生労働省発表の「日本人の食事摂取基準」で130μgです。生わかめでは約8.1g、水に戻した乾燥わかめなら約6.8gで1日のヨウ素の推奨量を満たします。
みそ汁で使うわかめは1人前1〜2g程度なので3食みそ汁を食べても問題ありませんが、わかめサラダやわかめを使った他の料理を一緒に食べる際は食べすぎに注意してください。
またわかめに含まれているカルシウムも過剰摂取すると腸内のビフィズス菌が増加し、下痢や腹痛などを引き起こす原因になるので気をつけましょう。
おすすめのわかめ調理法3選
健康によい効果があるわかめは積極的に摂取したい食品です。おすすめの調理法3選を以下で紹介します。
1.スープの具に加える
一般的にわかめはみそ汁の具に加えることが多いです。わかめには水に溶ける水溶性食物繊維やビタミンが含まれており、煮たりゆでたりすると煮汁に溶け出てしまいます。しかしみそ汁やスープであれば栄養が溶け出してもすべて摂取できるのでおすすめです。
2.酢と一緒に合わせる
わかめをお酢と一緒に合わせて食べるのもよいでしょう。お酢に含まれるクエン酸は体内へのカルシウムの吸収を高めてくれるため効率よく栄養を摂取できます。またお酢はわかめの食物繊維をやわらかくし、フコイダンなどの栄養素が吸収しやすくなります。
3.サラダに和える
わかめをサラダに和えて食べるのもダイエット効果が期待できるのでおすすめです。わかめの食物繊維は嚙み応えがあり満腹感を得やすいため食べすぎ防止につながります。
またわかめに含まれるβカロテンはがんの予防やアンチエイジング効果があり、油と一緒に食べると体内への吸収率が高まります。サラダにごま油やオリーブオイルなどを加えて食べると効果的です。
まとめ
わかめには健康に効果的な栄養素が多く含まれている食材です。スープに加えたりお酢と合わせたり、サラダに和えたりすると手軽に摂取できますよ。
一方でわかめに含まれるヨウ素を摂取しすぎると、甲状腺や胃腸に悪影響をもたらす可能性があるので食べすぎには注意が必要です。適度にわかめを日常の食卓に取り入れて健康的な体を目指しましょう。