冷え性の原因は?おすすめの食材や効果的な予防法を紹介!
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寒さが厳しくなってくると、体の冷えが増してきますよね。特に女性はホルモンバランスによって体調の変化も激しいです。
本記事では、そのような女性の冷え性におすすめの食材や漢方を紹介します。
普段あまり聞きなれないような、漢方の効能についても紹介するので、ぜひ参考にしてください。
冷え性の原因は?
冷え性の原因は、主に「血虚」(けっきょ)「気虚」(ききょ)「瘀血」(おけつ)「水毒」(すいどく)の4つがあります。これらは漢方に使われる言葉ですが、それぞれ症状が変わるので、順番に解説します。
血虚(けっきょ)
血虚とは、体内で血が不足していることを指し、血虚体質は血の量が少なくなり不足している状態や、貧血気味の状態です。単に血が少ないというだけでなく、体の中に栄養を行き渡らせるための血の力も不足し、血行が悪くなっている状態を指します。
気虚(ききょ)
気虚は気(元気)が少なくなり不足している状態です。体の元気の源である生命エネルギーや、精神をコントロールする気持ちや、体の全てをコントロールする機能のことをいいます。
瘀血(おけつ)
瘀血は血の流れが悪くなり、体のあちこちで滞っている状態です。血は体の物質を作るための原料であり、体のあらゆる物質は血によって修復、増強され健康な状態へとつながります。
水毒(すいどく)
水毒は水分のとりすぎによる症状です。手、下半身などに多くみられるむくみや、水太りといわれるぽっこりお腹が特徴で、水分代謝の低下によっても引き起こされます。
冷え性が女性に多い理由
冷え性は男性からはあまり聞かれず、どちらかというと女性に多くみられる症状です。なぜ男性よりも女性の方が多いのか、理由としては以下の4つが原因となっています。
- 筋肉量が少ない
- ホルモンバランスの乱れ
- ストレス
- 生活習慣の乱れ
では、順番に解説します。
筋肉量が少ない
女性は元々男性よりも筋肉量が少なく、筋肉を圧縮するためのポンプの力が弱く、体内で作り出される熱量も少なくなるため、冷えやすい体が特徴です。。
そのため、末端まで熱が行き渡らず、特に手足が冷えやすい人が多いです。
ホルモンバランスの乱れ
女性は男性と違い、月経、出産、閉経とホルモンバランスが荒れやすいです。
ホルモンバランスとは、エストロゲン(卵胞ホルモン)プロゲステロン(黄体ホルモン)この2つのホルモンバランスのことを指し、よく分泌していると、ホルモンバランスが整っている証拠となっています。
逆に分泌が悪いと、ホルモンバランスが崩れ、体温調節を行う自律神経が影響を受け、血流が悪くなります。血流が悪くなることで冷え性になりやすく、更年期や生理中は特に陥りやすいです。
ストレス
忙しい中で仕事や家事に追われてストレスが溜まるのも、冷え性の原因になります。特に夏や冬といった家と外の気温差が激しい季節は、自律神経が低下しがちです。
自律神経とは、人間の体内にある無数の神経の1つで、内臓の働きなどを調節する役割を持っています。
自律神経は、交感神経と副交感神経で成り立っており、ストレスが溜まると交感神経が優位になり、リラックスできない緊張状態が続きます。そのため末梢血管の収縮が悪くなり、血行不良を引き起こし、体が冷えた状態になってしまいます。
生活習慣の乱れ
起床時間が昼夜逆転して食生活が乱れたり、朝食を抜いたりしていると、自律神経のバランスが崩れやすくなる可能性が高いです。
人間の体温は、早朝が一番低い状態です。その後朝食をとり体温を一気に上げ、日中から夜にかけて緩やかに上昇し、夜間に体温が下がっていく流れになっています。
しかし夏は涼しい部屋でアイスを食べたり、冬は暖かい部屋でゴロゴロしたりとエアコンの下で快適にすごす場面が増え、体内の体温調節機能を使わなくなり、元々の機能が低下していることで冷え性を引き起こしやすくしています。
また冬の寒い時期にファッション性を優先して、薄着や手足や体の冷えやすい箇所を出しているのも、冷え性が悪化する原因です。
冷え性に効果的な食材
冷え性には体内を温める食材が必要で、特に体の冷える時期に摂取したいおすすめの食材は以下の4つです。
- 冬が旬の野菜
- 肉、魚、大豆
- 発酵食品
- 香辛料
- ココア
では、順番に解説します。
冬が旬の野菜
冬が旬の野菜は、夏に比べて水分含有量が少なく、冷え性改善に役立つビタミンやミネラルを豊富に含んでいます。
特に土の中で育つごぼうやにんじん、大根といった根菜類やジャガイモやサツマイモなどの芋類などは「陽」のエネルギーを持つといわれ体にもいいおすすめの食材です。
血行促進や毛細血管の働きを維持してくれるので、スープや煮物、鍋にして食べると効果的です。
肉、魚、大豆
肉や魚、大豆にはタンパク質が豊富に含まれています。女性は男性と比べて筋肉量が少ないので、筋肉量を増やすためにもタンパク質は冷え性改善に大切な食材です。
厚生労働省による日本人の1日に必要なタンパク質の摂取推奨量は、男性で60gから65g、女性は50gとされていますが、妊婦の場合はこれよりも少し多く摂取するよう推奨されています。
筋肉量が増えることで体内の熱量が上がり、体も温まりやすくなるので、肉や魚といった動物性タンパク質と、大豆などの植物性タンパク質を日頃の食事から積極的に取り入れるようにしましょう。
発酵食品
発酵食品は主に以下の5つの食材です。
- 納豆
- キムチ
- チーズ
- 味噌
- ヨーグルト
発酵食品は酵素が多く、摂取すると血行促進や代謝が上がるので、体温の上昇にも役立ちます。そのうえ、味噌や醤油といった日常的に使われる調味料にも含まれているので、手軽に摂取しやすいです。
また、熱に弱いので加熱せず生のまま摂取するとより効果が期待できます。
香辛料
香辛料の中でも、特に冷え性には生姜と唐辛子がおすすめです。
生姜は加熱すると「ショウガオール」という成分が生まれ、体を温める働きがあります。血流の流れを良くし、胃腸を温めるので、吐き気や風邪をひきやすい人におすすめです。
また、体が温まることで基礎体温が上がり、基礎代謝も高まり体内にある毒素を出しやすい体になります。
摂取方法としては、すりおろして味噌汁や飲み物に加えたり、食感が残るように厚めにカットし、魚の匂い消しや煮込みの香りのアクセントにしたりすると食べやすいです。
一方唐辛子には主成分に「カプサイシン」が含まれており、発汗作用があるので血行を良くし血流改善にも役立ちます。
しかし取りすぎると、粘膜が傷つき、喉や胃が荒れてしまったり、汗のかきすぎで体内の熱が外に逃げてしまい、温まるどころか逆に冷えてしまったりするので、食べすぎには注意しましょう。
ココア
ココアにはカカオに含まれる「カカオポリフェノール」や、「テオブロミン」という成分が含まれており、末梢血管を拡張し手足の血流の流れを促す働きを持っています。
末梢血管とは、手、足など末梢まで血液を届ける動脈の末端部分のことで、体内の血圧を左右する働きが特徴です。
カカオポリフェノールは高い抗酸化作用を持ち、老化の原因となる活性酸素の働きを抑制してくれます。その他にも紫外線を浴びた肌の修復、ターンオーバーの促進や女性の悩みに多いニキビやニキビ跡、シワの予防にも効果的です。
テオブロミンは自律神経を整えリラックス効果があり、ノンカフェインなので妊婦の方でも安心して飲めます。
ココアは手足の冷えやむくみ改善にもつながり、細胞の活性化や自然免疫力も高めてくれるうえ、風邪やインフルエンザの予防にも効果的なので、摂取する際にはカカオ成分が高いものを選びましょう。
冷え性を防ぐためには
万病の素ともいわれる冷え性は、その名の通り放っておくと風邪をひきやすくなったり、体調を崩しやすくなったりします。
ここでは、そのような冷え性にならないための以下の対策を紹介します。
- 冷たいものを控える
- 生活習慣を改善する
では、順番に解説します。
冷たいものを控える
飲み物は常温、または温かい飲み物を摂取するようにしましょう。冷たい飲み物だと、体の内側が冷えて内臓機能が低下してしまう可能性があります。
また、朝食をしっかりとることで体に必要なエネルギーが摂取でき、体温の上昇と自律神経のバランスを整えるのにも効果的です。
食欲がない方はまず白湯を飲んで内臓を温めると食欲が出てくるので毎日白湯を1杯飲むのがおすすめです。
体が冷えてしまうと肩こりや疲労感、だるさといった症状も見られるので体を温めるものを積極的に摂取するようにしましょう。
生活習慣を改善する
不規則な食事、睡眠不足や無理なダイエットは体にも大きな影響をもたらします。早寝早起きや適度な運動を行い健康的な生活を心がけましょう。
また、暑い夏でも湯船に浸かる習慣をつけると、体の芯まであたたまり、血流の流れを促進するのでおすすめです。
冷え性と冷え症の違いは?
呼び方は同じですが、漢字が違うことで意味合いも若干異なってきます。ここでは、その2つの違いについて紹介します。
冷え性
冷え性は西洋医学的な解釈で、病院での診察、検査では判断されない体が冷えている状態のことです。そのため薬はなく睡眠や食生活、運動不足など日々の生活習慣の乱れにより、特定の部位に冷えを感じる症状となっています。
冷え症
一方冷え症は東洋医学的解釈で、自律神経からくる血管障害のことです。手足や腰、腹部などの特定の部位に極度の冷えを感じるのが特徴で、病院などで治療が必要となります。
また、冷え症といってもさまざまな症状があり、現れる箇所も変わってきます。一般的に、冷え性よりも冷え症の方が症状的には重いとされています。
本格的な冬を迎える前に
冷え性は、日々の生活習慣やホルモンバランスによって引き起こされる症状で、効果的な食材を摂取し体を温めたり、運動する習慣をつけたりして対策することが大切です。
冷え性に効果的な食品はコンビニやスーパーで、また漢方は、ドラッグストアで利用用途別に分けられているので、簡単に購入できます。
寒さが厳しくなる前に、しっかりと事前の準備をしておいて冬に負けない体づくりをしましょう。