あずきは体にいい?気になる栄養やおすすめの使い方を紹介!
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素朴な味わいで和菓子に必要不可欠なあずきですが、実はたくさんの栄養素が豊富に含まれる食品なのはご存じですか?甘くておやつにぴったりなあずきですが、どのくらいの栄養成分やカロリーが含まれているのか、気になりますよね。
本記事では、あずきに含まれる成分や効果について紹介します。
簡単かつ日々の食事に取り入れやすい活用法も紹介するので、ぜひ参考にしてください。
あずきとは?
あずきとは、和菓子に必須とされているあんこの原料です。古くから中国や朝鮮半島、日本などに分布しており、日本であずきの祖先と考えられる植物が発見されたのは紀元前約四千年も前です。
あずきの名称については、江戸時代に赤色の「あ」と早く柔らかくなるという意味の「つき」「ずき」の組み合わせでつけられたというものと、崩れやすいという意味の「あず」「あづ」から煮崩れしやすいという意味で「あずき」とつけられたという説があります。
そして、大豆よりも小さい豆であることから、漢字では「小豆」と書かれます。
あずきは古くから中国では煮汁を解毒薬として利用し、日本では薬として利用されてきました。また、あずきの赤色は太陽や火、血など「生命」を象徴するものとして、呪術的や神秘的な力のある特別な食材としてめでたい日や祝いの日にふるまわれていました。
現在でもその名残は残っており、お祝いごとには赤飯を食べるという風習があります。
また、食べる以外にもあずきはおもちゃとして利用したり、占いの道具としても使われたりと、昔から日本人にとって身近な食材です。
あずきの成分
茹であずき(缶詰)に含まれる成分は以下の表の通りです。
成分(100g当たり) | 含有量 |
---|---|
エネルギー | 202kcal |
タンパク質 | 8g |
脂質 | 0.6g |
食物繊維 | 3.4g |
炭水化物 | 49.2g |
参考:食品成分表(八訂)増補 2023年
あずきには食物繊維やビタミンなど、体の健康を支える重要な栄養素が豊富に含まれています。砂糖入りのものを摂取しすぎてしまうと、糖質の取りすぎにもなりますが、健康的な生活を送るためにも積極的に摂取していきたい食品です。
あずきの栄養と効果
あずきは昔から薬として使われるほど、豊富な栄養素があり人々の健康を支えてきました。そのようなあずきの特に注目すべき効果は以下の5点です。
- 便秘解消
- アンチエイジング
- 貧血予防
- 冷え性改善
- 生活習慣病の改善
では、順番に解説します。
便秘解消
あずきは水溶性食物繊維と、不溶性食物繊維の2つがバランスよく含まれており、腸内環境の乱れを整えるのに最適です。
水溶性食物繊維は水に溶けやすく、ゼリー状になって腸内の便に水分を与え柔らかくする作用があります。
一方でさつまいもの約9倍といわれるほど豊富に含まれている不溶性食物繊維は、水に溶けにくく便のかさを増やし、便通の促進に効果的です。そのうえ、茹でるとその量はさらに5割ほど上昇します。
これは、あずきに含まれるでんぷんが茹でることによって人の消化酵素で消化されにくい成分の「難消化性でんぷん」へと変わることからと考えられています。
不溶性食物繊維は便通を促すだけではなく、腸内にある有害な重金属や発がん性物質などを体内から除去するデトックス効果があるので、積極的に摂取していきたい栄養素です。
また、あずきにはオリゴ糖も豊富に含まれているので、腸内の悪玉菌の増殖を抑え、善玉菌を増やす効果が期待できます。善玉菌が増えると、腸管免疫が活発になり、老化防止に効果的です。
アンチエイジング
あずきに含まれるポリフェノールは抗酸化作用があり、含有量は赤ワインの1.5倍以上ともいわれています。ポリフェノールは、紫外線によるシミ、シワやストレスによって生み出され、細胞にダメージを与える活性酸素を減らす働きがあります。
活性酸素は微量であれば体に問題はありませんが、増えすぎてしまうと疲労や老化の原因になるので、ポリフェノールを積極的に摂取し、老化防止や若々しい肌を維持し続けることが大切です。
また、髪の成長を促進したり、皮膚のターンオーバーを促したりする作用があるビタミンB2も豊富に含まれているため、1つの食品で美肌を作って守るさまざまなアンチエイジング効果が得られます。
貧血予防
あずきは貧血の予防にも効果的な非ヘム鉄や亜鉛を豊富に含んでいます。鉄分はヘモグロビンが主成分となっており、血液を作るのに必須の栄養素です。
酸素を全身に届ける働きを持ち、不足すると体内に酸素が行き渡らず、集中力や記憶力の低下、めまいや立ちくらみなどの貧血の症状を起こします。
また、非ヘム鉄は単体では吸収力が低いため、ビタミンCを多く含む野菜やお肉といったタンパク質と一緒に摂取すると吸収力が上がるのでおすすめです。
冷え性改善
あずきの含むビタミンB1には炭水化物を分解し、エネルギーに変えていく酵素の働きを手助けします。この酵素が足りないと、食欲不振や倦怠感、イライラしやすくなるので、不足しないよう注意しましょう。
また、汗と一緒に出やすいカリウムも補給でき、カリウムの持つ利尿作用によって体内にある余計な水分を体外へと排出し、むくみを改善します。
むくみが改善されると血流の流れが良くなり冷え性改善にも効果的です。
生活習慣病の改善
あずきの外皮に含まれるサポニンには、血中コレステロールを下げる働きがあります。サポニンは、あずきを茹でた際に水に流れ出る渋み成分でコレステロールや中性脂肪の増加を防ぎ、血糖値の上昇を抑えます。
また、このほかにも血液をサラサラにし動脈硬化や心筋梗塞を予防できるアントシアニンなども含まれているので、日々の食生活で積極的に摂取していきましょう。
食べすぎるとどうなる?
あずきはアンチエイジング効果や利尿作用など、健康にいいさまざまな影響を及ぼす一方で、食べ過ぎにも注意が必要です。食べすぎによるリスクは以下の2点です。
- 太る
- 消化不良
では、順番に解説します。
太る
あずき自体は毎日食べても問題ありませんが、砂糖の量には注意しましょう。茹でたままのものと、砂糖を加えて茹でたものだと、エネルギー量は倍にも跳ね上がってしまいます。
砂糖入りのものを毎日摂取し続ければもちろん摂取カロリーは増えてしまううえ、かえって糖尿病や生活習慣病のリスクが高まるので、毎日食べる量を決めたり、コンビニやスーパーなど、市販で買うときには、甘さが控えめなものや甘くないものを選んだりしましょう。
あんこといえば、和菓子のように甘いイメージがありますが、砂糖を加えずに茹でたものでもミックスビーンズのようにサラダに加えたり、スープの食感のアクセントにしたりとさまざまなアレンジができるのでおすすめです。
消化不良を起こす
食物繊維が豊富に含まれ、腹持ちがよくダイエットにも効果的といわれているあずきですが、食べすぎると、食物繊維による下痢や便秘を引き起こしてしまう可能性があります。そのため、あずきと一緒に水分を摂るように心がけましょう。
また、一般的に豆類は消化に良くないとされていますが、あずきも例外ではないので食べる量を守って、日々の食生活に取り入れることが大切です。
1日の摂取量の目安
1日に摂取するあずきの量は、豆類の基準量である60gから100gを目安に摂取するようにしましょう。健康にいい食材ですが、糖質も多いため毎日摂取する量を決めて健康的な生活を心がけてください。
あずきのおすすめ調理法
健康面での効果が絶大なあずきですが、定番のあんこ以外にどのように取り入れればいいのかよくわからないという方も多いですよね。ここでは、あずきのおすすめ調理法を紹介するので、ぜひ参考にしてください。
茹であずき
茹であずきはその名の通り、茹でるだけなので調理の手間もかからず、簡単に作れます。茹で終えたあずきはそのままサラダに加えたり、砂糖を加えて煮ればお汁粉やぜんざいにもできたりとアレンジの幅が豊富なのが特徴です。
かぼちゃとあずきを一緒に煮る「いとこ煮」といった他の食材と合わせて煮たりすると、茹でた際に流れ出てしまうあずきの栄養を逃さず無駄なく摂取できるのでおすすめです。
ゆで方は簡単で、鍋に洗ったあずきとたっぷりの水を入れて沸かします。最初の水は渋みやアクが多いため、他の水と取り替えて弱火でじっくり煮込んでいきます。30分ほど経過すると、豆が柔らかくなってくるので、自分の好みの豆の柔らかさに仕上げてくださいね。
茹でたあずきは冷凍も可能なので、一度に一気に煮てから少しずつ使うのもおすすめです。冷蔵では約2〜3日ほど、冷凍では約1ヶ月保存が可能なので、この期限を目安に消費するようにしましょう。
あずきご飯
赤飯にも用いられるあずきですが、もち米ではなく普通のお米でも、炊飯器にお米とあずきを一緒に加えて炊くだけで、おいしいあずきご飯が作れます。また、あずきを茹でたお湯を使うことで、お米にあずきの栄養が染み込み、栄養価がさらにアップします。
炊き上がったあずきご飯は冷凍もできるので、いつでもすぐにあずきを摂取できておすすめです。
あずき茶
あずきを煮た汁は渋みが強く、アクもありますが水に溶けやすいポリフェノール成分が多く染み出しているため、あずき茶としても栄養成分を効率よくとることができます。
また、カフェインを含まないので、妊婦の方も安心して飲めるうえ、あずきをそのまま摂取するよりもカロリーが抑えられるため、ダイエットにも効果的です。
ほかにも煮汁を使ってスープにしたり、牛乳で割ったりとアレンジも可能なのであずきを煮た後でも無駄なく気軽に栄養成分を摂取できます。
あずき効果を日々の生活に上手に取り入れよう!
日本人に馴染み深いあずきは、健康にいい栄養素が豊富に含まれています。スーパーなどでも生のものから加熱済みのものまで種類豊富に販売しているので、手間なく簡単に取り入れやすいです。
砂糖入りのものだと、糖質の取りすぎにも繋がってしまうので、食べ過ぎには注意しながら積極的に摂取していきましょう。