【若返りの野菜】そら豆の栄養や鮮度の見極め方を紹介!
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鮮やかな緑が印象的なそら豆。春が近づくとスーパーや八百屋で見かけることが増えますよね。
本記事では、そら豆の栄養や新鮮なそら豆の選び方について紹介します。
下処理の方法やおすすめの食べ方まで紹介するのでぜひ参考にしてくださいね。
そら豆とは
そら豆は、世界最古の野菜といわれる歴史のある野菜です。紀元前5000年前ごろスイスの遺跡から種子が発見されました。2000年前には中国に渡り四川の方で栽培され、厚めのさやに包まれたそら豆を主原料に、「豆板醤」が作られました。
日本には平安時代に伝来し、そら豆のさやが空に向かってつくことから「そら豆」と名付けられたといわれています。
風味豊かで独特な青臭さが特徴で、4月から6月が主な旬となっていますが、産地によって異なってくるでしょう。日本では鹿児島県がもっとも収穫量の多い県となっています。皮はやわらかでみずみずしく、塩茹でするとホクホクとした食感で豆の風味を味わえますよ。
そら豆の黒い部分は「おはぐろ」と呼ばれており、若いうちはまだ緑色ですが時間の経過によって徐々に黒色へと変色していきます。鮮度が落ちやすく味や栄養が落ちるのも早いので購入後はなるべく早く消費するようにしましょう。
そら豆の選び方
スーパーでみるそら豆の中でも新鮮なものを選びたいですよね。とくにそら豆は「味や栄養3日まで」といわれ、空気に触れてしまうと鮮度が落ちやすくなります。そのため購入時には、新鮮なものを選ぶようにしましょう。
ここではそら豆の選び方について紹介します。パーツごとに新鮮なものの特徴を紹介していくので、新鮮なものと時間がたったものの見極めをできるようにしましょう。
色
さやが鮮やかな緑色をしており、艶があるものは新鮮なそら豆といえます。表面に茶色い部分があったり、黒ずみや傷があると時間が経過し、鮮度が落ちている証拠なので注意しましょう。
また、産毛が生えているものも鮮度がいいとされているので、選ぶときには産毛の多いものや、おはぐろが薄めのものを選ぶようにしましょう。
膨らみ
豆の形がくっきり見えるほど膨らみ、大きさも均等なものは新鮮なそら豆です。とくにしっかりと膨らんでおり、豆の並びが揃っているとよく育っている証拠なのでおすすめです。
弾力
そら豆を触ってみて、さやに弾力を感じ、持ってみて重みがあるものは水分を豊富に含んで新鮮なそら豆です。時間がたってしまうと中の水分が蒸発し、弾力がなくなってしまうので注意しましょう。
また、購入時にはできるだけさやのまま売っているものを選ぶようにしてください。さやから出してしまうと、一気に劣化してしまうのでおいしさも半減してしまいます。
そら豆に含まれる栄養素
生のそら豆100gに含まれる栄養素は以下の表の通りです。
成分 | 含有量 |
---|---|
エネルギー | 102kcal |
炭水化物 | 15.5g |
タンパク質 | 10.9g |
脂質 | 0.2g |
食物繊維 | 2.6g |
葉酸 | 120μg |
カリウム | 440mg |
鉄 | 2.3mg |
そら豆はほかの豆に比べて脂質や炭水化物、糖分などが少なく低カロリーな食品なので、ダイエット中の方にもおすすめです。
さらにそら豆に豊富に含まれている栄養素は以下の5点です。
- でんぷん
- 食物繊維
- ビタミン
- カリウム
- 鉄
- タンパク質
それぞれ体にうれしい効果を持っているので、順番に解説していきます。
でんぷん
でんぷんは植物に多く含まれており、ブドウ糖がいくつも繋がってできている栄養素です。人間が摂取する炭水化物のほとんどはでんぷんが由来したもので、炭水化物か食物繊維に分かれます。
炭水化物は小腸でブドウ糖に分解されて体内に吸収され、その後は血液中で健康維持のために体を動かす活動元になったり、体脂肪として蓄積されたり、ときにはグリコーゲンとして蓄積されたりとさまざまな働きをします。
不足してしまうとエネルギー源が失われるため脳の働きが低下し、集中力が落ちてしまいます。不足することはめったにありませんが、糖質制限の方は十分可能性が見込まれるので、注意しましょう。
食物繊維
食物繊維は「水溶性食物繊維」と「不溶性食物繊維」の2種類があり、人間の消化酵素では消化できない栄養素です。摂取すると小腸で吸収されずにそのまま大腸へと運ばれます。
水溶性食物繊維は水に溶けやすく、整腸作用があるので便秘予防に効果的です。不溶性食物繊維は水に溶けにくく腸内の水分を吸収して便を大きくするので、腸内の全道運動を活性化し排便の促進に役立つでしょう。
そら豆に含まれている食物繊維のほとんどは不溶性食物繊維ですが、茹でるとそら豆に含まれでんぷんの一部が難消化性成分「レジスタントスターチ」に変化します。この性質により生のものよりもでんぷんの含有量が増えるので、効果をさらに実感できるでしょう。
便通改善だけでなく血糖値の上昇を緩やかにし、糖尿病のリスク軽減や血中コレステロール値を下げるために体に必須の栄養素となっています。
このほかにも飲み過ぎによる二日酔いやむくみの改善にも期待できるので、積極的に摂取していきましょう。
ビタミン
そら豆の中には、さまざまなビタミンが含まれています。とくに豊富に含まれているのがビタミンB1とB2です。ビタミンB1は疲労効果を回復し、神経機能を正常に保ち、糖類をエネルギーに変換したり、疲労物質を溜めにくくしてくれたりしますよ。
不足してしまうと疲労を感じやすくなったり、週通力の低下やイライラしやすくなったりします。
ビタミンB2は細胞の働きを促進し、古い細胞を新しい細胞へと生まれ変わらせる新陳代謝の維持をしてくれます。これにより、肌や粘膜の機能の維持や脂質を分解しやすくするので生活習慣病の予防にも効果的ですよ。
不要な分は体外に排出されるため、摂りすぎる心配はありません。
カリウム
カリウムは、ナトリウムと深い関わりがあるミネラルの一種です。細胞の浸透圧と水分保持に重要な栄養素で、過剰な塩分を体外へと排出し、筋肉の収縮に関わる働きを行います。
筋肉の維持やむくみ改善だけでなく、血液を正常に保つ効果があるので高血圧予防などにも効果が期待できますよ。
日本人は塩分の摂取量が多く、カリウムは体内で合成ができないため日頃の食生活から取り入れるのを心がけましょう。
鉄
赤血球の元となるミネラルの一種で貧血に悩んでいる方におすすめの栄養素です。鉄は体内でヘモグロビンとなり、酸素を運搬するので貧血の中でもっとも起こりやすい鉄欠乏症貧血を防げます。また、精神安定の働きがある脳内神経伝達物質の合成にも必要となるので、身近な食材から積極的に摂取するようにしましょう。不足すると体内の酸素供給量が減り、抜け毛や肌トラブルの原因にもなるので注意が必要です。
タンパク質
タンパク質には「動物性タンパク質」と「植物性タンパク質」の2種類があり、そら豆には植物性タンパク質が豊富に含まれています。エネルギーの元となる3大栄養素の1つで筋肉や骨格、血液や臓器など体内のさまざまな組織を作るのに必要不可欠な栄養素です。
動物性タンパク質と植物性タンパク質を構成するアミノ酸の組み合わせは異なるので、バランスよく摂取するのがおすすめです。
食べすぎるとどうなる?
そら豆は1日100gほどが目安といわれています。ダイエットに効果的な成分を豊富に含む反面、調理法によってはカロリーが増えて肥満の原因となる可能性もあります。
とくに揚げものや炒め物など油を使う調理法はカロリーが高くなりやすい傾向なので食べすぎないように注意し、バランスのよい食事を心がけましょう。
そら豆の下処理方法
そら豆は豊富な栄養素を含んでいる野菜ですが、さやの中にある状態からどうやって調理すればいいのかわからないという方も多いでしょう。ここでは、そら豆の下処理方法について解説します。
そら豆はさやから出した途端に鮮度が落ちていくので、使うときは必ず調理を行う直前にさやから中の豆を取り出すようにしましょう。
包丁でおはぐろとは反対の部分に切り込みを入れていきます。切り込みを入れると、塩茹でする際に塩味がつきやすくなり、シワもよりにくいですよ。
お湯で塩茹でしていきます。新鮮なものは2分、そら豆の爪が黒いものは3分を目安に様子をみながら茹でるようにしましょう。長時間茹でると、水溶性の栄養素が水の中へと逃げてしまうので、なるべく短時間で茹でてくださいね。
中まで火が通ったのを確認したら、ざるに上げて水気を切ります。茹で上がったものは皮が剥きやすくなります。あとはサラダのトッピングに加えたり、和物にしたりとさまざまな食材を組み合わせて調理していきましょう。
炒め物にする場合は、生のまま皮を剥いた状態でも十分です。
おすすめの食べ方3選
そら豆は生のままでも下処理しても豆の素朴な味わいを楽しめます。ここでは、その中でもおすすめの調理法を紹介します。レシピに悩んだときには参考にしてくださいね。
茹でる
塩茹でならそら豆のホクホク感や風味を最大限味わえますよ。サラダのトッピングに加えたり、ミキサーにかけてペースト状にしたものを牛乳と混ぜたりすれば、簡単にそら豆のポタージュが作れます。
電子レンジでの加熱も可能で、2分ごとに少しずつ加熱していくと蒸したようなホクホク感が手軽に味わえます。
焼く
しっかりと時間をかけて加熱すれば、食物繊維が豊富なさやの部分も一緒に食べられますよ。丸焼きにすれば、さやの中にある豆が蒸されてふっくらと仕上がり豆の青臭さを消してくれます。
豚肉やにんにくには「アリシン」という栄養素が含まれており、一緒に炒めるとビタミンB1の吸収率がさらに高まるので、スタミナ炒めもおすすめです。強火で一気に焼くと焦げるので注意して焼くようにしましょう。
揚げる
そら豆の皮を食べない場合は、素揚げもおすすめです。口当たりが軽いので、お酒のおつまみにもぴったりですよ。塩以外にもカレー粉やスパイスなどさまざまなアレンジもできるので自分好みの素揚げが楽しめるでしょう。
玉ねぎといったほかの具材と合わせてかき揚げにしてもおいしいですよ。
まとめ
そら豆は体にうれしい豊富な栄養素を含み、低カロリーなのでダイエット中の方にもおすすめの食材です。春先になるとスーパーでもよく見かけるようになるので、気軽に購入しやすいです。
さやから出してしまうと鮮度が落ちやすくなるので、注意して使うようにしましょう。毎日の食卓に取り入れてみてくださいね。