【春の味覚】アスパラガスの栄養とその効果は?保存方法や選び方を徹底解説!
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春先になるとスーパーの店頭で見かける「アスパラガス」。夕飯の副菜や弁当のおかずとさまざまな活用法が使える万能野菜ですよね。
本記事では、そのようなアスパラガスの栄養成分や選び方などを紹介します。
おすすめの調理法まで紹介するのでぜひ参考にしてくださいね。
アスパラガスとは
アスパラガスはユリ科の多年草で、南ヨーロッパからウクライナが原産の緑黄色野菜です。3〜6月が旬となっており、春先に芽が出始め初夏から秋までにかけて収穫が行われます。
最近では、輸入物が増えて冬でも購入できるようになりました。
日本にアスパラガスが伝来したのは18世紀末ごろで、オランダ人によって広められ当時は観賞用として楽しまれていました。食用となったのは明治時代以降で、大正時代にはアメリカから北海道へ種子が伝わり本格的な栽培を開始したとされています。
アスパラガスはギリシャ語で「たくさん分かれる」、新芽という意味です。アスパラの中でも雄株と雌株の2種類があり、雄株は穂先に隙間があり筆のような形をしています。
一方雌株は引き締まった丸まった形状が特徴で雄株よりも芽を出す本数が少なく、一本への栄養が多く分配されるので栄養価が高くおいしいです。
アスパラガスの種類
アスパラの中にも色や栽培方法によってさまざまな種類があります。主なアスパラガスの種類は以下の4点です。
- グリーンアスパラガス
- ホワイトアスパラガス
- 紫アスパラガス
- ミニアスパラガス
では、順番に解説します。
グリーンアスパラガス
グリーンアスパラガスは、アスパラの中でも最も栄養価が高いです。発芽した後も日光に当てて自然のまま育てるので色あざやかな緑色に成長するのが特徴です。
ホワイトアスパラガス
ホワイトアスパラガスはグリーンアスパラガスと同じ品種です。栽培の手間がかかるため、市場への流通数は少ないです。芽が出る前に土を被せたり、遮光効果の高いビニールハウス内で栽培したりするので日光が当たりにくく、白い状態のまま成長します。
太くて皮が硬く、苦味がある一方で癖のない味わいが特徴です。根元の糖度は他のアスパラに比べて高く盛り土をして栽培されているため、先端から根元まで甘みが均一に行き渡っています。日光の光を浴びていない分、グリーンアスパラガスよりも栄養成分は少ないです。
栽培に手間がかかり、流通数も少ないため値段も通常のものに比べやや高値となっています。
紫アスパラガス
グリーンやホワイトとは異なる品種となっており、表皮にアントシアニンを含む紫色の色素が多いです。糖度が高く繊維質も少ないため生食にもおすすめです。アントシアニンはグリーンのおよそ10倍以上含まれており、加熱すると褐色して濃い緑色へと変化します。
ほかのものにはない抗酸化作用も含まれているため美肌効果にも期待できるでしょう。 きれいな紫色を保ちながら加熱したい場合は、お湯に酢やレモン水などを加えて茹でると変色せずに済みますよ。
収穫時期を間違えてしまうと、緑色に変色するため栽培が難しく生産数も少ないため高値のものが多いです。
ミニアスパラガス
ミニアスパラガスは通常のグリーンアスパラガスを早い段階で収穫したものとなっており、10cmほどの長さとなっています。小ぶりでやわらかく、栄養成分は通常のものとほとんど変わらないためサラダや盛り付けのトッピングにもちょうどよいでしょう。
タイやフィリピンが原産のものが多い一方で、日本でも九州地方など温かい市域では盛んに栽培されています。
部分別アスパラガスの選び方
アスパラガスは収穫したと同時に徐々に鮮度が落ちてきます。ここではスーパーで購入する際におすすめの選び方を部分別に分けて紹介しますのでぜひ参考にしてください。
穂先
新鮮なものは穂先がしっかり締まっています。穂先には芽がついており、芽の密度が高いものは新鮮な証拠です。
茎
茎の部分はまっすぐ伸びているものを選ぶのがおすすめです。劣化しているものは、細く曲がっており、筋ばっていて食べにくく甘みも新鮮なものよりも劣ります。アスパラの品種にもよりますが、なるべく茎の太いしっかりしたものを選ぶようにしましょう。
切り口
新鮮なアスパラガスは切った際に断面に水分がにじみ、しっとりとしているものが多いです。切った際に断面がシワシワとしていたり、乾燥していたりする場合は時間が経って劣化している証拠なので、注意しましょう。
アスパラガスの栄養成分
アスパラガス100gあたりの成分は以下の表の通りです。
栄養成分 | 含有量 |
---|---|
エネルギー | 25kcal |
タンパク質 | 2.6 g |
炭水化物 | 4.6 g |
脂質 | 0.1 g |
食物繊維 | 2.1 g |
βカロテン | 360μg |
カリウム | 260mg |
葉酸 | 180μg |
上記のようにアスパラガスは低カロリーながらも、健康にうれしいさまざまな栄養素を豊富に含んでいます。
とくに豊富な成分は、以下の5点です。
- アスパラギン酸
- βカロテン
- ルチン
- ビタミン
- 葉酸
アスパラギン酸
アスパラギン酸は元々アスパラから発見された成分で、糖質からのエネルギー作りを手伝います。クエン酸回路に関わり、体のエネルギー代謝を活発にさせるアミノ酸の一種です。
また、筋肉疲労によって溜まった乳酸をエネルギーに変換したり、カリウムなどミネラルを全身に運んだりとさまざまな機能を調節してくれる健康にうれしい成分です。。
ほかにもグリコーゲンの生成にも役立ちます。グリコーゲンは体内のエネルギーを一時的に蓄える多糖類で、食事が十分に取れない時や、激しい運動をした直後にエネルギーとして変換されます。
主に豆類やカツオなどの魚介類、豚肉などからも摂取できて髪の乾燥も守れるため保湿効果も期待できるでしょう。
βカロテン
βカロテンは強力な抗酸化作用を持ち、緑黄色野菜に多いのが特徴です。体内の活性酸素は、適量であれば問題ありませんが、増えすぎるとがんや糖尿病、シミやシワの原因にもなります。
βカロテンは活性酸素を除去しさまざまな疾患の要因を除去してくれます。また体内でビタミンAに変換され、免疫力を高めて目の皮膚の健康を守ったりあらゆる粘膜の代謝を促進したりします。
外部からの細菌の侵入も防ぐので、感染症といった病気の予防にも期待できるでしょう。
ルチン
ルチンはアスパラに豊富に含まれるポリフェノールの一種で、アンチエイジングや認知症予防に効果的です。毛細血管を丈夫にし血流を改善してくれるだけでなく、ビタミンCの吸収を高めてくれます。その結果、ビタミンCの活動が活発になりエイジングケア効果が期待できるでしょう。
ほかにも高血圧や動脈硬化、脳卒中や心臓病などの生活習慣病にも効果を発揮してくれます。
ビタミン
アスパラに含まれるビタミンはさまざまな種類を含んでいますが、ここではビタミンB1とB2を紹介します。ビタミンB1は糖をエネルギーに変換する働きがあり、不足してしまうと慢性的な疲労感やむくみ、肥満体質につながります。
ビタミンB2は脂質の代謝を促進し、不足すると脂質を溜め込みやすくなるので、ビタミンB1同様に肥満体質になりやすいです。これらの栄養素は日本人が不足しがちな栄養素となっているので、日頃の食生活から積極的に取り入れるようにしましょう。
葉酸
葉酸は、DNAや細胞の合成に関わり、別名「増血ビタミン」とも呼ばれています。お腹の赤ちゃんの発育に必要不可欠な栄養素で赤血球の造成を助けるのが特徴です。主にタンパク質や核酸合成をサポートし、貧血や動脈硬化を予防します。
不足してしまうと、生まれる子供が脳や脊柱に以上を持って生まれてしまう可能性があるので、とくに妊婦の方は積極的に摂取していきましょう。
食べすぎるとどうなる?
アスパラガスの利尿作用には、水分やミネラルを必要以上に体外へと排出してしまう作用があるので、食べ過ぎには注意が必要です。
また、プリン体も微量に含まれているので摂取しすぎると乳酸として体内に蓄積され、尿道結石や痛風になる可能性があります。20本以上食べたりと大量に摂取しなければ問題はないので、バランスの取れた食生活を心がけるようにしましょう。
アスパラの保存方法
アスパラガスは冷蔵保存と冷凍保存いずれの保存方法にも対応しています。適切な保存方法をとればアスパラガスのおいしさを維持しながら長期保存ができるので、ぜひ参考にしてください。
冷蔵保存
冷蔵保存をする場合は、根本の切り口を乾燥させないように注意しましょう。水を入れたコップやペットボトルに漬けるか、濡らしたキッチンペーパーで根本を包み込んでからポリ袋を被せます。冷蔵庫にしまう際には穂先を上にして保存すると長持ちしますよ。
冷凍保存
アスパラガスを冷凍する際は、ラップで空気に触れないようにぴったりと包み、密閉できるフリーザーバッグへ入れて冷凍します。1ヶ月ほど保存が可能で、解凍時には熱湯をかけたり電子レンジで加熱したりすると早く簡単に解凍できますよ。
おすすめ調理法3選
アスパラは夕飯の副菜や弁当など、さまざまなシーンで活躍します。ここでは、栄養を逃さずおいしく食べられるおすすめの調理方法について紹介します。
茹でる
アスパラを茹でる場合は、そのまま茹でるか大きめにカットしてから熱湯で軽く茹でるようにしましょう。茹でることによってアスパラに含まれるルチンやビタミンを逃しにくくなりますよ。茹で上がりの基準は金串を一番太い部分に刺してスッと通れば大丈夫です。
茹でたらすぐに冷水へあげれば火が入りつつもシャキッとした食感を維持できるでしょう。 茹でる際には硬い根元から入れ穂先は後から入れると均一に火が通せます。サラダや和物におすすめです。
蒸す
蒸し器で加熱すれば、水溶性の栄養素を逃さずに調理ができます。蒸し器がない場合は、電子レンジでの代用も可能で500Wから600Wで1、2分ほどやわらかくなるまで加熱します。加熱後のアスパラガスは、ホクホクとした食感がやみつきになりますよ。
焼く
アスパラに含まれるルチンやβカロテン、水溶性の栄養素は油と一緒に摂取すると吸収率が上がり、効率よく摂取できるのでのでおすすめです。豚肉で巻いて焼いたり、素揚げや天ぷらにしたりとバリエーションが豊富なので、飽きずに食べられますよ。
加熱時間が長いと、せっかくの栄養素を損ねてしまうので短時間で仕上げるようにしましょう。
アスパラを食べて健康的な食生活を送ろう!
アスパラは低カロリーで栄養素が高い食材なのでダイエット中や健康意識の高い方にもおすすめの食材です。春は気温の変化によって体調を崩しやすい時期となっているので、アスパラを積極的に摂取し、健康的な生活を心がけていきましょう。